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お兄ちゃんの手が離れました。わたしが目をつぶってじっとしていると、
わたしの開いた足のあいだに座っていたお兄ちゃんはベッドから降り、
ポットのお湯で絞った蒸しタオルで、わたしのお腹と胸を拭きました。

「マッサージは終わりだ。俺は、風呂に入ってくる。お前は先に寝てろ」

お兄ちゃんはそう言って、わたしの体操服の裾を下げ、部屋を出て行きました。
でもわたしは、体の芯に火がついたようになっていて、
とても眠るどころではありませんでした。

オナニーの時にはいつも、部屋の鍵を締めてお尻の下にタオルを敷き、
マッサージャーを机の引き出しから取り出すのですが、
この時のわたしには、そんな余裕はありませんでした。

わたしはお尻まで濡れたショーツの下に、右手を差し込みました。
お尻にかいた汗とは違う液体で、あそこはもうぬるぬるしていました。

いつもは指を入れない大事なところに、薬指を浅く入れて、
その上の敏感な部分を人差し指と親指でいじりました。
目の奥で火花が散るような快感は、恐怖にも似ていました。

「お兄ちゃん……」

わたしが全身を硬直させて、ぐったりするまで1分もかかりませんでした。

しばらくして落ち着くと、びしょびしょになったショーツが気になってきました。
座り直してパジャマのズボンを下ろしてみて、わたしはあわてました。
お尻のところが丸くシミになっているだけでなく、シーツまで濡れていました。

わたしは大急ぎで、タンスから新しいパジャマと下着を出して着替え、
汚れたショーツとズボンを丸めて隠しました。
シーツを替えるには疲れすぎていたので、その上にバスタオルを敷きました。

わたしはベッドに倒れ込むように横になり、すぐに眠りに落ちました。
風邪が完全に治るまで、オナニーは控えよう、と思いながら。

ふと目覚めると、わたしの体にはタオルケットがきちんとかけられていました。
もう真夜中でした。お兄ちゃんがかけてくれたんだ、と思って首を回すと、
赤いライトに照らされた、お兄ちゃんの寝顔が見えました。

わたしの風邪が治るまで様子を見る、ということで、
お兄ちゃんは、わたしのベッドの横に布団を敷いて寝ていたのです。

お兄ちゃんは寝相が悪くて、タオルケットを蹴飛ばしていました。
肩の見えるシャツと短パンしか身に着けていません。

わたしはベッドから降りて、お兄ちゃんの肩にタオルケットをかけました。
間近で見ると、お兄ちゃんの寝顔は、微かに笑っているみたいでした。

このまま上から抱きつきたい、という衝動が、わたしを支配しました。
それと同時に、そんなことをしたら嫌われるかもしれない、という不安が、
わたしを縛りました。

わたしは身動きできなくなって、そのままの体勢で、ずいぶん長いあいだ、
お兄ちゃんの枕元に座っていました。

ふと目蓋を開くと、わたしはなぜかお兄ちゃんの腕を抱いていました。

「え?」

一瞬で目が覚めました。

「○○がこんなに寝相悪いなんて知らなかった。
 ベッドから落ちて転がってきたんだな」

お兄ちゃんがからかうような声で、そう囁きました。
わたしはバッと起きあがり、ベッドのタオルケットの下に潜りました。

「くっくっく……もう笑わないから、出てこいよ。
 朝ご飯持ってくる。お腹ペコペコだ」

朝ご飯のトーストを囓りながら、わたしが黙っていると、
お兄ちゃんが手のひらをわたしの額に当てました。

「もう熱はないみたいだな。少しずつ体動かさないと、なまっちゃうぞ。
 出歩けるようになったら、バイクでどっか行こうか?」

「バイクで?」

病院に行くとき、庭に停めてある大きなオートバイをちらっと見ていました。

「ああ、週末が来ると走りに行ってたからな。
 けっこう運転上手いんだぞ俺は。お前の分のヘルメットも買ってある」

「面白い?」

「すごく面白い。自分が風になったみたいな気がしてくる。
 電車や車とは全然違う」

「バイクは転ぶと危なくない?」

「まぁ……車と違ってシートベルトは無いからな。
 でも俺は安全運転だから、事故ったりしないさ」

この時の約束を果たすまで、わたしはさらに1週間のリハビリが必要でした。
その日の朝、お兄ちゃんが言いました。

「今日は夕方から出かけるから、たっぷり昼寝しておけよ」

「夜に出かけるの?」

「昼間は暑くてお前が参っちゃうだろ?」

「バイクに乗るのに、どんな服着たらいいの?」

スカートでは乗れないだろう、とわたしは思いました。
お兄ちゃんは、にやりと笑って返事しました。

「お前のために、上着とズボンが一緒になったツナギを用意してある。
 ブーツと手袋もな。俺に任せとけ」

「手袋も要るの?」

「風に当たると、けっこう寒くなる。それに万が一転んだときの用心だ」

夕方近くなって、お兄ちゃんは真新しい白いジャンプスーツと手袋を、
わたしの部屋に持ってきました。
お兄ちゃんは、茶色の革ジャンを着ていました。

「出発だ」

お兄ちゃんもわたしも、なぜかしらうきうきしていました。


エロい
2015-12-12 19:44:07 (2年前) No.1
俺も4545してぇ~笑
2016-04-30 19:36:41 (2年前) No.2
わぁぁ
2017-08-30 14:11:58 (1年前) No.3
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